●シルクロード諸国の食べ物


トルクメニスタン共和国のごはん

トルクメナバード ラグマン 20000マナト(140円)
トルクメニスタン初の食事は定番のラグマン。駅前の大衆食堂で食べた。
味付け及び具は中央アジア内ではかなりの高得点だった。しっかりした風
味付け及び臭み消し及び油のバランスでこうも違うのかと思える。麺は極
細でコシがまったくないのが残念であった。
キョーネウルゲンチ ドルマ 10000マナト(70円)
左記停車場の近くの大衆食堂で食べたメインディッシュ。余りに粗末で泣 けてきそうな料理だった。ドルマとは本来野菜の肉詰めを言うはずなのだ が。薄口醤油のような薄いスープに千切ったナンと玉ねぎと割いたササミ のような鶏肉を入れている。食えた代物じゃないけど頑張って完食。
キョーネウルゲンチ サムサ 3000マナト(20円)
バスターミナル(というか砂利の停車場)わきの商店で長距離ドライバーた
ちと食べた大きめのサムサ。生地はやや固めで他の中央アジア諸国で食
べたものよりもややしっとりしている。パイ生地というよりはナン生地に近
い。中身は羊とジャガイモと玉ネギ。しっかりした味付け。
キョーネウルゲンチ ッピッチ 10000マナト(70円)
長距離ミニバスが砂漠に入る前に立ち寄ったチャイハナでの食事。乗客た ちと共に頼んだのはトルクメニスタンの名物料理のッピッチ(チプティという 表記だが発音が難しい)。サムサの変型版のようだがこちらは中にとろけ るようなスープと青唐辛子一本が入っている。スパイシーでアツアツはとて も美味。
アシュカバード ドラーノゥ家の夕食 宿代に込(200円?)
中央アジア定番のポロフである。家族はしきりにトルクメ風と言っていたが
いまいちわたしには違いが分からなかった。しかしながらとてもおいしい。ト
ルクメ家庭ではしし唐ナスキュウリなどの漬物を良く食べるのだがこれが
またさっぱりしていて良いのだ。酸味の弱いピクルスのようだ。
アシュカバード ドラーノゥ家の夕食 宿代に込(200円?)
左記ポロフのおかわりをお願いしたら特別に出してくれた料理。アゼリー系 の奥様直伝アゼルバイジャン風ベシュバルマク。平打ち麺を一口大に千切 りスープで茹でたもの。乗っているのは「羊頭」の肉片(目玉、脳味噌、皮 …)。味付けや麺はとても美味なのだが肉は余りに生臭く全ての良さをひ っくるめてマイナスに引きずり込んでいた。もったいない。
メルヴ ドホラマ 無料
メルヴ遺跡の脇、家族でコルホーズ(集団農園)を営む方の家にて。トラッ
クをヒッチハイクしたら茶でも飲んで行けとお呼ばれした。丼がドホラマとい
う料理で千切った固いナン、肉の細切れ、生玉ねぎを和えただけの質素な
料理。スイカは特大の赤い種が特徴的。スイカにもいろんな種類があるの
だと教えてくれた。渇いた喉にスイカがどんなに染みたことか…。
サラフス ベルディフ家の夕食 宿代に込(300円)
バケツに入っているのはごつくて堅い特大のナン。牛乳で捏ねており甘い 風味が特徴的だがいかんせんイースト不足でボソボソの食感。良質のハ ムと自家製の漬物、そして注射の消毒液の匂いがするウォッカ2本を出し てくれた。自家製の漬物は唐辛子を丸々一本キュウリと一緒に付けており 鉄砲漬けのようでとてもお茶に合った。これが地方の町の民家の夕食。
<トルクメニスタンのグルメ事情>
全体的な食事情としては地方都市と首都で余りに差が激しく、キョーネウルゲンチやメルヴなどの地方の食事の粗末なことと言ったら涙が出そうにな るほどだった。

各家庭で漬物を漬けており、家庭ごとに特徴があるのも面白い。この漬物は酸味の少ないピクルスだれのようなものに付け込んであってとてもマイル ドである。お茶にもウォッカにもよく合い、またメインディッシュの口直しとしても良い。

また、脂を調味料や食材として用いるようなことは少なく、基本的に味付けをしっかりしている。またッピッチや漬物に唐辛子を用いるなど、スパイスの 使い方にもバリエーションがあるようだった。

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