●シルクロード諸国の食べ物


ウズベク内カラカルパクスタン共和国のごはん

ヌクス ラグマン 2000スム(160円)
中央アジアの定番ラグマンも場所が違えば若干変わる。こちらのラグマン
は角切りの野菜・肉・脂身がてんこ盛り、麺には新疆ラグ麺ほどではない
がコシもある。スープは今世紀最強のオイリーさで、冷めるごとに固形化し
てゆく世にも不思議な油汁。食後はお肌もピッカピカ。
ヌクス 名称不明 200スム(16円)
バザールで売られていた可愛らしいお菓子。マシュマロのようなモチモチと した砂糖メレンゲを湿気てしなびたソフトクリームのコーンのようなものに注 入し、カラフルな色つき砂糖をまぶしたもの。砂糖でジャリついたメレンゲ、 湿気たコーンの食感があまり良くない。味は甘味だけ。
モイナック ナスバイ 値段不明
カラカルパックのみならずウズベク全域で嗜好されている何らかの花の乾
燥粉末。適量を指で団子状にして舌の下に蓄え、しばらくしたら紙に吐き
捨てる。ビリビリと麻痺するような感覚が口中に広がり、唾液を呑み込むと
喉全体が痺れる。管理人は実感がなかったが、軽い幻覚効果があるよう
だ。
ヌクス ミャサジャリナエ 2500スム(200円)
炒め肉。キルギスで食べたオイリーな肉味とほとんど同じで、皿の下には 脂が大量にたまっている。カラカルパクスタン共和国の人々の多くはカザッ ク系のモンゴロイドでテュルク系のウズベク人とは系統が違うのだ。カザ フ、キルギス共に遊牧民の食事はどこか共通している。
ヌクス ラグマンコールマ 1700スム(140円)
バザールのフードコーナーのメニュー。普通のラグマンに飽きたので頼んで
みた。ジャガイモ大根玉ねぎ羊挽肉を唐辛子と塩で炒め、太めのラグマン
の麺にかけたもの。香草とネギを散らしてある。なかなか温かく、麺にもわ
ずかながらコシがあって美味しかった。麺の下には油がじっとり溜まってい
る。
ヌクス ガンブルゲル 600スム(50円)
ハンバーガーのこと。これまた中国の肉挟膜同様中央アジア的にしっかり アレンジしてあって面白かった。普通のナンを割って、ドネルケバブと酢漬 け人参とケチャップを挟み込んであった。やや酸味が強いがなかなかイケ る軽食。量はかなり少なめで、みんなサイドメニューとして頼んでいた。
<カラカルパクスタンのグルメ事情>
基本的にはウズベキスタンとほとんど同じなのであるが、辺境にあって輸送費がかかることから一食あたりの食費が高額になりがちである。また根強 い外国人価格の習慣から、さも当たり前のようにボッて来て、食事を楽しむ前の障壁になった。

なお、カザフスタンと国境を接しており、カラカルパック人もまたモンゴロイド系の遊牧民に端を発することから、調理の仕方や嗜好がカザフやキルギス に近いように感じられた。その代表的な点はまさしくデコレーションとしての油の大量使用だ。

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