シルクロード写真 5.タジキスタン共和国
外務省:危険度色分け地図(参考)

●概要

タジキスタンはアジア屈指の山岳国家です。ユーラシ
ア大陸の屋根たるパミール高原をはじめ6000、
7000メートル級の山々が軒を連ねます。

旧ソ連の5スタンの中でも性質が異なり、ウズベク、
カザフなどがトルコ系言語を扱うのに対し、タジクはイ
ラン系言語を扱います。

5スタンの中で最もGDPが低くインフラも発展してい
ませんが、美しいパミール高原の門扉が外資のNGO
などの手により外国人旅行者に開かれつつあります。

パミールハイウェイ ・山岳バダフシャン中心部 ・ワハン渓谷 ・首都ドゥシャンベ
ホジャンド(レニノバード) 


パミールハイウェイ

キルギスの南の都市オシュとタジキスタン山岳バダフシャン東部ムルガーブを結ぶ高山の道です。

公共の交通機関はなく、ジープをチャーターするか輸送トラックをヒッチハイクすることになります。旅人にとってはレアかつ憧れの地です。

途中には高地の巨大なカルデラ湖カラクルがあります。あまりに標高が高いため雲が近く、天国にもっとも近い場所などと称されることもあります。


山岳バダフシャン中心部

山岳バダフシャン自治州の中央を貫く幹線道路沿いです。

このあたりの標高は常に4000メートルを超え、少し坂道を歩いただけで息が切れます。

夜の冷え込みは激しいのですが、それでも外に出ずにはいられませんでした。天の川と流れ星、心奪われます。

幹線道路から分岐して、ワハン渓谷方面を目指します。


ワハン渓谷

山岳バダフシャン自治州南部、アフガニスタン領とパンジ川を挟んだ大渓谷地帯です。アフガニスタン側はワハン回廊が続きます。

山々から清流がパンジ川に流れ込み水路を利用した村づくりがなされ、木々や草花の溢れるきれいな景色が続きます。人々の多くはワハン族で独
自のワハン語を話します。またモスクを持たないイスマイル派のムスリムです。

この渓谷を通過しながら次の滞在先ホーローグを目指しました。なぜこの地域が渡航延期勧告地域に指定されているのかわかりませんでした。


首都ドゥシャンベ

インフラがかなり整備されたロシア風の美しい街並みが続きます。カザフスタンのアルマトィやキルギスのビシュケクなどと雰囲気が近いのですが、
やはりタジクは他の地方都市との格差を意識せざるを得ません。

街を歩けば学生たちが制服で町を練り歩き、ニーホー!やチャンチンチョン!などと声をかけてきます。日本人だと名乗った時の彼らの反応は友好
的なものです。

ドゥシャンベの博物館はどれも趣向を凝らしており見ごたえがあります。


ホジャンド(レニノバード)

タジク北部の都市です。首都ドゥシャンベ同様町のセンターのインフラはかなり発達しています。昔からの城塞が現在も機能しており、タジクでも有
数の歴史都市といえます。

シル川を挟んで南部がセンター、北部が居住区です。センターのバザールは屋内のものとしては中央アジア最大と言われています。

このあたりはキルギス、ウズベクの国境に挟まれており、交通網もかなり発達しています。近郊にはソグド人の古代都市も残されています。


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